元ネタは2008/1/3配信の記事:
大統領選結果をめぐり暴動:ケニア
ケニアの大統領選挙結果にまつわる暴動を見て、「またアフリカの国が部族対立してる」と見てしまっては×ですねぇ。
ケニアはアフリカの諸国家の中では、クーデターなどの軍事的な方法による政権奪取がなく、独立以来政治的に安定している国だったのです。隣国スーダンの情勢に対しても難民の受入国として貢献しており、まあ、国際的には信頼できる民主国家だと見なされていたわけです。
ナイロビには国際機関のアフリカ事務所が置かれているなど、地域の中核と見なされていたのに、今回の騒動。扱いが大きいのはそのためです。
建国以来の安定が保たれなくなった背景が部族の対立だけだとは思えません(それならそもそも安定していなかったはず)。ケニア国内でも格差が拡大し、それが部族間の格差と同一視された(もしくはそれが事実である)ためなのでしょうか。もう少し分析を待たねばなりません。
とは言え、暴動から避難する国民の数が25万人を超えていて、緊急支援が必要とされていますが、そもそもアフリカ支援の中核となっていた国が不安定化してしまって、支援が必要な人にまで届く体制を確保できるのか心配です。